【第4回】夢は“人とのつながり”で広がる ― 仲間がバクを追い払う理由

『夢をかなえるゾウ0（ゼロ）ガネーシャと夢を食べるバク』（水野敬也著）では、主人公が夢を守るために「仲間の存在」がいかに大切かが描かれます。

夢は一人で追いかけるもの――そう思い込んでいると、夢を食べるバク（不安や諦めの象徴）は簡単に忍び寄ってきます。
しかし、人とのつながりがあることで夢は強く守られ、さらに広がっていくのです。

❤️ 仲間がいることで夢は守られる

主人公は夢を追いかける過程で、何度も「自分には無理だ」と諦めかけます。
そのときに支えになったのは、ガネーシャの言葉だけではなく、彼の夢を信じて応援してくれる仲間たちでした。

仲間の存在があるからこそ、バクのささやき――「やめとけ」「どうせ無理だ」「誰も見ていない」という声を追い払うことができたのです。

僕自身、ブログを始めた頃に「こんなの誰も読んでくれないだろう」と思い、投げ出したくなったことがありました。
でも、家族が「記事読んだよ」と声をかけてくれたり、友人が「次の記事楽しみにしてる」と言ってくれるだけで、不思議と力が湧いてきたんです。

もし完全にひとりだったら、途中でやめてしまっていたかもしれません。
「誰かが見てくれている」「応援してくれている」という感覚が、僕にとっての“バクを追い払う力”になっています。

子育ても同じです。育児は孤独になりがちですが、妻や両親、ママ友・パパ友と支え合えることで、どんな大変な日も前に進むことができます。
仲間は夢を分かち合う存在であり、日常を支える大切な力なんだと実感しています。

ガネーシャは仲間の存在について、こう伝えます。

「夢ちゅうのはな、一人で抱え込んどったら、すぐバクに食われてまう。
せやけど仲間と分け合ったら、バクの牙も届かへんのや。」

夢は、自分の胸の内だけにしまっておくと弱いままです。
けれども仲間に語り、応援し合うことで、夢は「ただの願望」から「みんなで守る希望」に変わります。

夢を守るために、僕たちができることはとてもシンプルです。

小さな夢でも口に出すことで、応援してもらえる。
「今週は本を一冊読み切りたい」「子どもとテニスに行きたい」――それだけで会話が広がります。

ブログや趣味のコミュニティ、職場の仲間など、自分と似た夢を持つ人とつながる。
同じ挑戦をしている仲間がいるだけで、挫折しそうな時に踏ん張れます。

「応援される」だけでなく「応援する」ことで関係はもっと強くなります。
誰かの夢を後押しする行為は、自分の夢を信じる力にもなります。

僕にとっての一番の仲間は、やっぱり家族です。
ブログを書く時間を作ってくれる妻。
「パパ、頑張ってね！」と応援してくれる子どもたち。

彼らがいなければ、僕の夢はバクに食べられてしまっていたかもしれません。
夢は自分ひとりで抱えるものではなく、家族と一緒に育てていくものなんだと感じています。

『夢をかなえるゾウ0』は、人とのつながりが夢を強くすることを教えてくれます。
主人公の姿は、「夢を人と分かち合う勇気を持て」と僕たちに語りかけているのです。

📖 参考・引用元
水野敬也 (2022). 『夢をかなえるゾウ0（ゼロ）ガネーシャと夢を食べるバク』文響社.